<テレビウォッチ>梅雨から夏本番に向かうちょうど今、気を付けねばならないのが食中毒、番組では、都立墨東病院感染症科の大西健児部長が出演し食中毒に罹らない方法、万一罹った場合の家での対処法を取り上げた。
まず、「集団で罹らないと食中毒というイメージしかないんだけど?」(小倉キャスター)の疑問から食中毒と食あたりの違いを。
大西部長によると「食べることと飲むことで起こる健康障害を食中毒といいます。食あたりも食中毒と同じ、1人で罹っても食中毒です」という。
1人でも食中毒、集団でも食あたりというわけだが、今が「旬」の細菌の種類は……
手作りのおにぎりやサンドイッチで発症する『黄色ブドウ球菌』(食後3時間以内で吐き気や嘔吐)。
牛・豚・鶏肉や卵などから発症する『サルモネラ菌』(食後2日後、吐き気や腹痛)。
生のレバーや鶏・牛肉で発症する『カンピロバクター』(感染から発症まで2日から7日で発熱、倦怠感)。
罹らないためにはどうするか。常識的にいえば手を洗うことだが、あまり知られていないのが、細菌が1番繁殖しやすい30℃から40度の温度。
給料が先細るなか、最近は手作り弁当持参のサラリーマンが増えているが、作りたてを弁当箱に詰めるのは細菌が繁殖しやすく危険という。
「梅干しを入れるといいといいますが……」(小倉)も、大西部長によると「ある程度根拠ありますが、すべての細菌が死滅するわけではない」という。
では、万一罹ってしまったら家でどう対処すればいいのか。「下痢止めを早く飲む」はノー。
人間には自然治癒力があり、下痢や嘔吐は悪い元を体外に出す作用があり、1日10回以上の下痢や血便がある場合は早く医者に行くこと。
なるだけ下痢止めは使わず、安静にして寝ているのがいい。ただし仰向けに寝るのは禁物という。嘔吐物が逆流し、窒息したり肺に入って肺炎を引き起こしたりするケースもあるという。