<テレビウォッチ>『プチ改造人事』の評判はサンザンのようだ。野党側からの批判は当然として、テレ朝の国会記者が報告する与党側の不満もかなりのもの。
「意味のない人事。やらない方がよかった」(幹事長経験者)「やらないに等しい」(若手議員)「いまの官邸に何かをするエネルギーやパワーは全くない」(総理周辺)。
専門家の見方も厳しい。「本当にトップリーダーの資質があるのかという不安感を増大させてしまった。党内に麻生おろしが加速化してくる」(浅川博忠)、「あがいてあがいて、ますます底なし沼の深みにはまって行く印象を(国民に)与えた」(伊藤惇夫)、「選挙対策のためにはマイナス」(三反園訓)。
こうした事態を招いた原因がどこにあるのか、という赤江珠緒の問いに、ゲストの平沢勝栄(自民党衆院議員)は、「官邸みんなの責任」だとし、「総理が人事をやりたいと言えば周辺がしかるべき所に根回しに動いて了解をとりつけ、電撃的にやるのが普通」と話す。
吉永みち子は「舞台裏が全部、見えるのもめずらしい。ひとつの政党が沈んで行くさま、そのときに何が起きるのかを見せていただいている感じがする」と笑う。
というわけで、「これまでは麻生さんがいつ解散するかが焦点だったが、今や、麻生さんがいつ辞めるかに焦点が移ってきている」(三反園)とか。
片や、民主党にも鳩山代表の政治献金虚偽記載問題がある。渡辺周(民主党衆院議員)は「さらに説明する必要があれば鳩山さんは説明すると思う。民主党は潔く誠実だということを見せたい」と述べる。が、果たしてそれで済むかどうか。三反園が言うように、7月5日の静岡県知事選、12日の東京都議選の結果次第で、政局は大きく動くに違いない。