<テレビウォッチ>昨今の「婚活」ブームに異を唱えようと、小さな国会に乗り込んできたのは、歌手の西川峰子とお笑いコンビのオリエンタルラジオの三人。あまり接点のなさそうな二組だが、「結婚したくない」「結婚は要らない」という共通点で新党を結成。マニフェストは「入籍禁止 婚姻届をなくします」。
フランスには、結婚よりも束縛の少ないパートナー制度「パックス」というものがあり、今では産まれる子供の約50%がパックス下の男女によるのだという。それを参考にして、一歩進めて結婚制度もなくせば、未婚のカップルも税金面などの恩恵が受けられ、自由な恋愛が盛んになって少子化問題も解決するのでは!?
芸能人中心の出演者たちは自分の思い出バナシ、のろけバナシなどに走る者が多く、議論はあまり白熱しなかった。また同じ賛成派でも、理由はさまざま、てんでばらばらであった。
「結婚は法的拘束力だと思う」「(女性の)財産をぶんどってやろう、みたいのが恐い」(中田敦彦 )
「籍を入れる必要がない」(三原じゅん子)
「大好きな人と一緒にいたいだけなのに、1枚の紙切れ(婚姻届)にサインするのがイヤだった。それが愛の形なのかなあ、と(疑問)」(インリン・オブ・ジョイトイ)
ちなみに結婚して約20年の太田光総理(爆笑問題)もマニフェスト賛成席に座っていたのだが、「ボクは(結婚のデメリットは)あまり感じないですね」と意見を一言言ったきり、あとは置物状態になっていた。中田が暴露したところでは、ソーリは収録前に「この放送をカミさんに見られたくねえな」とこぼしていたそうで、カミさんむけの保身に走った可能性も否定できない。
現実に目を向ければ、(元)お笑いタレントの知事が政権与党にマニフェストをつきつけた上、ソーリになろうと企てるなど、この『政治バラエティー』番組を地で行くどころか、はるかに上回る事態が起きてしまっている。このお笑いじみた現実に対処するには、バーチャル総理にはいっそう奮起してもらわないと困る。
ボンド柳生
*太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中(日本テレビ系)