<テレビウォッチ> 麻生首相はきのう(6月25日)日本記者クラブでの会見で、「解散はそう遠くない日に」と日程にふれた。内閣改造は否定したが、党役員人事では、検討していることを示唆した。
さあ大変だ。「そう遠くない日」とはいつか。新聞によっては「都議選の前」と断定したり。与良正男は、「サミットの前か直後」
細田幹事長はこれを受けて、「見かけより早い感じが出てきたかな」といったが、役員人事ではその幹事長が焦点になる。党内では、菅選対副委員長や舛添厚労省の名があがっているという。
原野城治(元時事通信)は、「いまの役員は温厚な人ばかりなので、選挙に向けて発信力を高めようということだろう」という。
与良は、「(会見は)主導権は自分にあると言いたかった。都議選で負けると麻生おろしになるが、それをけん制した。しかし、都議選で負けても『責任はない』といったのには驚いた」
原野は、「会見で『安心活力の日本』といったら、『安心するのは辞めることではないか』というブラックジョークも飛び出した」という。
みのもんたは、「鳩山大臣の問題をみても、一貫しない。国民はヘェーと思っちゃう」
与良は、「早く決断して、表明してしまえばいい。その方が国会もまわっていく」
一方で、地方から新しい動き。東国原・宮崎県知事はきのうも、「地方主権を取り戻すために、地方の提案をうけてくれる党を作る」といった。あくまでそれは自民党で、自分が中央へ出て立て直すつもりらしい。
ところが、橋下・大阪府知事と中田・横浜市長が会談して、「自治体の長がグループを作って、支援する政党を出していく」と語った。自民の改革派である中川秀直元幹事長とも会談した。
東国原知事については「呼びかけてるが、もっとすごいことを考えておられるので」と。党の東国原知事は、「考え方、理念は一緒だがやり方が違う」。一方中田市長は「先走っちゃいかん」と、それぞれ微妙な違いがある。
与良は、「これが注目されること自体が、自民と国政の地盤沈下を現している。橋下さんはなかなか戦略的」といった。
自民の党内対立、自民対民主、民主の小沢問題のほかに、もうひとつ座標軸ができたわけだ。麻生首相の存在感はますます薄くなる。