<テレビウォッチ>赤江珠緒は「政界を騒然とさせた」と言い表した。自民党古賀選対委員長からの衆院選出馬要請に、東国原・宮崎県知事が『総裁の椅子』を条件として出したのだ。日本遺族会会長でもある古賀は沖縄行き(戦没者追悼式典出席)を取りやめてまで宮崎県に行ったが、この返答は想定外だったのではあるまいか。
番組はまず、昨日(6月23日)の『仰天発言』を受けた自民党、民主党、橋下大阪府知事らの反応映像を流す。ついで浅川博忠(政治評論家)の見方を織り込む。
「東国原さんは今が一番、高く売れるとき。高い条件を出せば、国政に転ずるにせよ知事をつづけるにせよ、県民に対してのアリバイが説明しやすくなる」
スタジオゲストは平沢勝栄衆院議員。平沢は自民党の厳しい状況を「石原さん(都知事)の選挙のときは『反省しろよ慎太郎、それでもやっぱり慎太郎』だったが、今回は『反省しろよ自民党、今度は試しに民主党』という雰囲気だ」と説明し、笑わせる。そして、東国原の要求については「自民党総裁のポストは非常に重い。それがここまで軽くなったのか」と嘆き、「民間会社でいえば、アンタの会社に行ってもいいけど社長にしてくれということ。しかし、会社といっても重みが全然ちがう」と、ムリ筋だと言う。
三反園訓(テレ朝コメンテーター)は「麻生退陣要求そのもの。足元を見られたということ。東国原さんにしてみれば、自分の人気を利用しようとする気持ちが自民党にはある、利用されてたまるかという思いがあったのだろう」と述べる。
鳥越俊太郎は「今回の動きで一番、得をしたのは、東国原さん。ここまで言えるのか、と。古賀さんは男を下げた。そこまでなめられるのか、と」と話す。
番組によると、東国原知事周辺では「出馬要請を受ける可能性は高い。総裁選に出ることは、古賀さんに『党則上、ムリでしょう』といわれたそうだ。総務相をやらせてもらうことが最終的な落とし所になると思う」と語られているらしい。
どういう結末になるにしろ、自民党の焦りを際立たせた一幕といえるだろう。