介護が貧困をうむ 「仕事続けられない」理由

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「制度そのものに欠陥」

   両立がうまくいかず仕事を辞めた人もいる。

   長野県内のゴム製造会社に勤務していた男性(50)は、8年前に母親が認知症に、その3か月後には父親も認知症と診断された。

   介護休業制度の適用を会社に相談したが、断られた。仕事に未練があった男性は辞表を10回ほど書いては破りしたが結局、辞めた。

   キャスターの国谷裕子は「働き盛りの男性の姿は、いかに両立が難しいかを象徴しているように見えますね~。しかも介護休業制度の取得率は1.5%と非常に低い」と。

   番組に出演した介護に詳しい立命館大の津止正敏教授は介護イコール貧困という新しい状況が生まれてきていると、次のように指摘する。

   「介護休業制度は、制度そのものが知られていない。同時に制度そのものに欠陥があるということでしょう」

   さらに「介護保険制度の趣旨は、(介護される)本人自身がテーマで、介護者の実情は勘案されていません」「企業の大小でなく、介護を支え合うという文化が企業にあれば支え切れると思う」

   苦境の同僚を支え合う企業文化。バブル経済以前にはそんな文化、気風が、今よりは多少あったような気がするのは、気のせいか??

モンブラン

   *NHKクローズアップ現代(2009年6月10日放送)

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