番長清原が「現代」に説教 スキャンダル取材と「男の背中」

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「ヒーロー」教師の「転落」

   文春は、「オール1の落ちこぼれ」から高校教師になった宮本延春氏が、担当の女性編集者と、「手つなぎ『講演』不倫旅行」をしていたことをすっぱ抜いている。

   努力して母校の高校で数学を教えるまでになった男が、何冊かの本を書いて、マスメディアからヒーロー扱いされ、いい気になっているところを、そのメディアから、どん底に突き落とされる。よくあるパターンである。宮本氏は、講演でこう語っていたそうだ。「逆境や試練があるということは素晴らしいことであり、それは人間の成長痛と言ってもいい。今日から目の前の辛いことを乗り越えて行けるよう努力できたら素敵だと思います」。何と皮肉な言葉を引用するのか文春は。宮本氏は、マスメディアの怖さが身に沁みただろうか。

   このところ、多くのメディアで、幸福の科学という宗教団体が、今度の総選挙に出馬する話題が取り上げられているが、いかがなものかと思わざるをえない。一切取り上げないことで、メディアの見識を見せることも、場合によっては必要なのではないか。

   現代の乾智之編集長が今週で交替した。1年半足らずの途中降板は、本人にとっても、彼の編集者としての才能をよく知る私にとっても、残念である。部数低迷、高額賠償など、逆風が週刊誌に吹いている時代だから、彼が思うことの半分もできなかったのだろう。捲土重来を期してもらいたい。


元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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