<テレビウォッチ>NHKの「ツレがうつになりまして。」。藤原紀香と原田泰造が夫婦役。外資系IT企業に勤める夫がうつになる。風吹ジュン演じる医者にあっさり宣告されてしまう。そこで売れない漫画家の妻が介護をする、という話だ。数年前に出版され話題になった本が原作だ。原作者が実体験をもとに書いたものだ。
タイトルが気になり見てみようと思った。紀香の芝居はだいたい単調で面白くないことが多いが、今回はがんばっているようだ。ただちょっとがんばり過ぎなのか、トーンが真面目すぎ・重厚すぎ、という気がする。もちろん重たいテーマなわけだが、そこをユーモアを効かせながら見せてほしかった。
演技を真摯に演じること自体は良いことで、紀香はいい意味で結婚・離婚を経て変質したと思う。「スッピン」で出るなど気合いを感じる。しかし、その気合いから肩に力が入ってしまい、周りの役者にもそれが伝わってしまっている。もうちょっと余裕がほしい。原田はドラマ経験もあるし、今回もよくやっていると言えなくもない。が、そこはお笑いの人間として、「少し遊べよ」といいたいところだ。ちょっとしたことで撮影現場の空気が変わるものだ。
テーマはとても今日的だし、身近なものになっている話だ。だからこそ、もう少しナナメから、というか肩の力を抜いたドラマを見たい。見た限りでは、重さを感じて見る方としてはつらい。期待したせいもあり厳しい要求かもしれないが、もう少し軽やかさを意識してもらいたい。
うつ病は 散歩が一番 いいクスリ