<テレビウォッチ> やはり新型インフルエンザウイルスが成田空港での厳重な防疫体制を突破していた。
5月20日、東京都と神奈川県川崎市に住む16歳の女子高生2人が新型インフルエンザの感染者と分かった。
いずれも川崎市内の高校2年生で、5月14日から16日までニューヨークで開かれた『模擬国連全米大会』に参加し、19日帰国していた。
2人は帰国機内の座席が隣同士で、2人とも機内で発熱したが、成田空港での簡易検査の結果は陰性だった。
幸い、2人とも検疫官からマスクをして帰宅するよう指示されたことを守り、帰宅後は外出していないことから「広く感染しているとは思えないと考えている」(八王子保健所)という。
スタジオでは、司会のみのが「簡易検査は万全ではないんですか?」とまず疑問を。
生出演した元国立感染症研究所研究員の岡田晴恵は「ウイルスが増えないと引っ掛からない。簡易検査で把握できるのは7~9割ぐらい。漏れが出てくる」という。
水際作戦が万全でないとすると、過密都市・東京ではすでに感染者が増えつつあるのかも。岡田は「覚悟しておいた方がいい」という。
さらにジャーナリストの嶌信彦が別の疑問を。「外国ではマスクをしてもあまり効果がないという説もある。実際はどうなんですか?」。
これに岡田は、次のようにマスク着用の必要を訴えた。「患者がマスクをするのはすごく大事なこと。あと、日本は人ごみが多い。満員電車・地下鉄。人ごみのときは是非して頂きたい」。
嶌はなおも、「(マスク効果なしが)世界の共通認識になっているわけではない?」と。岡田の答えは「日本は特にマスクが注目されやすい風土がある」と、と分かりにくいものだった。
新型インフルエンザは、日本ではまだ始まったばかり、これから流行することになるのかどうか。先の見えないことがまた1つ増えた......