<テレビウォッチ> 「小沢一郎民主党代表辞任」を後に回し、「昭和のヒットメーカー、歌謡界の巨匠」(ナレーション)として、作曲家、三木たかし死去をトップに扱ったのは、いかにもエンタメ情報優先の「スッキリ!!」らしい。
「津軽海峡・冬景色」の石川さゆりをはじめ、曲を提供した歌手たちの歌声とコメントが次々と流れる。森進一(「北の螢」)、五木ひろし(「追憶」)、岩崎宏美(「思秋期」)、テレサ・テン(「時の流れに身をまかせ」)、坂本冬美(「夜桜お七」)……。先に自殺した清水由貴子の「お元気ですか」も彼の作曲だという。「アンパンマンのマーチ」も作っていた。
加藤浩次が「名曲が多いですね」とコメント陣に振ると、テリー伊藤は「最後にお会いしたのは1年半前、阿久悠さんが亡くなった後にラジオ番組で出てもらおうと連絡したら、ノドの調子が悪く出られる状態ではなかったけど、阿久さんのためならと、わざわざスタジオに来ていただいた。真摯な態度でね、すばらしい方です」と思い出を語った。そして「ボクが三木さんの偉大さを語る必要はなくて、曲を見れば、どれだけすごい方かわかる」と述べる。
代表曲を並べたフリップを手にした葉山エレーヌが言うように「演歌、ポップス、アニメソングと幅広い」作曲活動をつづけた。3年前に発症した下咽頭がんが肺に転移、64年の生涯を閉じた。番組によると、最後の作品は「届かなかったラヴレター」だったそうだ。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト