<テレビウォッチ> 『豚インフルエンザ』が風雲急を告げる事態になった。明日4月29日からいよいよGW本番だが、海外旅行を楽しみにしていた人たちにとって、渡航をやめるか行くか判断に迷う予想外の事態に……
WHO(世界保健機関)は日本時間28日未明、メキシコで発症した『豚インフルエンザ』を人から人に感染する『新型インフルエンザ』と認定した。
同時に、感染が限定的としてフェーズ3だった警告レベルを、感染が増加する兆候があるフェーズ4に引き上げた。
これを受けて舛添厚労相が今朝7時急きょ記者会見し、ウイルスを国内に入れない水際対策の徹底を改めて強調した。
28日到着のアメリカ、カナダからの航空機に検疫官が乗り込み乗客、乗員の健康状態を確認する機内検疫を実施するという。
この『新型インフルエンザ』の感染は日増し拡大。現在、発症元のメキシコでは死者が149人に増え、感染の疑いがある人は1995人に達している。
感染が確認された人がアメリカは40人、カナダ、スペインでも感染者が出ている。
その感染の早さについて番組に出演した厚労省新型インフルエンザ専門家会議の大西正夫委員は次のように語った。
「新型インフルエンザは、本命は東南アジアを中心に250人の死者が出ている鳥インフルエンザだったので、今回のは想定外だった。特に感染の早さに驚く。過去の新型インフルエンザに比べ、とてつもないスピードですね」
第1次大戦の時のスペインかぜは大陸を跨ぐのに1か月から2か月かかったのに、今回は3月にメキシコで高熱や激しい咳が発症してわずか1か月足らず。
司会のみのも「全地球的規模で、(相当な数が人から人へ感染する)フェーズ5の感じですよね」と。
政府は28日午前の閣議で新型インフルエンザ対策本部を設置。午後、初会合を開いて対策を協議することになっている。