<テレビウォッチ> 世界保健機関(WHO)が日本時間のきょう(4月28日)早朝、人から人へ感染する「新型インフルエンザ」が大流行する可能性を認め、警戒レベルをフェーズ3から4へ引き上げた。これを受けて舛添厚労相は「新型インフルエンザの発生」を宣言した。
メキシコ南部の養豚場から発生したといわれる豚インフルエンザで、メキシコでの死者149人、米欧などの感染者が2000人を超えたことで、WHOは「パンデミック(大流行)発生への備えを強化するよう、各国に強いメッセージを送る必要があると判断した」という。
不気味なのはその伝搬の早さだ。いずれもメキシコへ旅行した人たちだが、感染者は北米、ヨーロッパからニュージーランド、さらに韓国でも1人が確認された。専門家も「世界的な感染拡大を抑えることは不可能」という。あとは各国が水際で食い止めるしかない。
政府はこの朝、対策本部を立ち上げ、麻生首相は閣僚に「水際対策の強化」を指示。厚労省は、メキシコと北米からの直行便は、乗客が降りる前に機内で検疫をするほか、過去10日間遡ってメキシコからの乗客を追跡調査するという。
感染免疫学の岡田晴恵・医博は、「きのうまでは豚インフルエンザ。フェーズ4になったことで、人の病気になった」という。
小木逸平が、「なぜメキシコだけに死者がでているのか」ときいた。
「感染者の数がけた違い。他の国でも数が増えれば当然死者が出る。免疫のない新しい病気だから」
赤江珠緒が、「インフルエンザは冬のイメージだが、メキシコは30度もあるのに?」
「熱帯性のものもあります。冬のイメージは四季のある国の話」
小木が「スペイン風邪に似ているという新聞記事があるが」
「メキシコで亡くなっているのが20-40代、普通のインフルエンザでは重症にならないひとたち。スペイン風邪も第一波のときは20代後半が死亡者のピークだった」「タミフルが効くといわれている。日本では備蓄があるので、早目に投与していくといい」
鳥越俊太郎が「いま感染者はみなメキシコ旅行ですね。これが感染する?」
「あります。また、発症していなくても、帰った人はなるべく外出せず、異常が出たら勝手に病院に行かず保健所へ連絡することです。他の人にうつさないように」
さらに「人混みにはいかない。万一発生したときでも、外へ出なくて済むように食糧も少し備蓄を」といった。
小木が「豚肉は食べても大丈夫?」
「大丈夫です。もう豚の問題じゃないんです。人から人への病気ですから」
まったくそうだ。頭の切り替えを急ぐ必要がある。