<テレビウォッチ> SMAPの草なぎ剛の会見(4月24日)は、この手のものとしては出色だった。300人もの記者を前に、「質問者の目を見てきちっと答えていた」(みといせいこ)し、「ストレスは?」との問いにも「ありませんときっぱり。男らしかった」(松尾貴史)
にしても、深夜の公園で酔って裸で騒いだというだけで「公然わいせつ」で逮捕、家宅捜索まで受けた。赤江珠緒があらためて「どういうことなのか」と問うた。
元警視庁刑事の江藤史朗は、「深夜とはいえ全裸だから、逮捕という行為そのものは妥当だ」
対して弁護士の田中喜代重は、「違法ではないが妥当かどうか。公然わいせつとは、一般に嫌悪の情を催させること。白昼でもなく、ぐでんぐでんだった」
鳥越俊太郎も、「午前3時でだれもいない、被害者もいない。それで逮捕というのは判断の間違い。おそらく薬物使用を疑って、身柄をとるために逮捕。捜索令状もとった。結果的に何もなかったのだが、草なぎ君は仕事に大変な影響が出てしまった」
田中は「尾崎豊のときも、全裸で薬物でしたからね」
江藤は「赤坂署は酒の扱いも芸能人の扱いも慣れている。同じようなことはたくさんある」
吉永みち子は「行きすぎではないかと聞いたら、パンツさえはいていればというんですよ」(笑い)
「家宅捜索したのはどうなんでしょう?」と赤江が聞く。
江藤は、「薬物ならば、尿に出てなければ家宅捜索の必要はない」
松尾は、「逮捕で行き過ぎちゃったなと思った警察が、整合性のために踏み込んだのではないか」
田中は「保護シートを使ったというのは、かなり暴れたということ。そこで令状とっちゃった。尿検査で薬物は出なかったけど、令状が出ちゃったから……と」
吉永は「移送の姿を見せてしまったことも、薬物かと騒ぎを大きくした」
鳥越は、「処分保留というのが都合よく使われている。警察の面目に配慮して」
「処分保留は不起訴ですよ」(田中)
江藤が、「これだけ著名な人だから、考慮したのだと思う」
わかったのは、草なぎがお酒大好きで、その飲み方もメンバーが心配するほどだったこと。当夜も「楽しかったので」と素直にいっていた。
会見のあとも、草なぎの印象は少しも変わらないのが、ちょっと救いだった。