<テレビウォッチ> まったくこの男はなんという星のもとに生まれたのだろう。マリナーズのイチロー(35)が、日米通算で3085本目の安打を、なんと満塁ホームランで飾った。張本勲が持つ日本最多安打記録と並ぶ安打を、その張本が見守る前で打った。
その張本は「あっさりやってくれるねぇ。難しい場面でもきっちりとね。大あっぱれですよ」。当のイチローは「もう1本打って超えたかった」なんていってたらしい。
スタジオでは長嶋一茂が珍しく興奮して、「超スーパースターって、自分でチャンスを作って応えるだけじゃない。大リーグにとっても記念すべき日に、これをやった。神様がお膳立てをして、またそれに応えた。他にいないと思いますね」
「記念すべき日」というのは、この日が黒人選手ジャッキー・ロビンソンが初めて打席に立った日。選手全員がジャッキーの背番号「42」をつけていた。大谷昭宏が、「オバマ政権の誕生もあるのだろう。その記念の日に満塁で打つんだから……」
長嶋は「満塁はチームメイトが作ったんですよ。でも記念日にまた復帰初戦ですよね。もう野球の神様がついているとしか思えない」
木場弘子が、「胃潰瘍になったなんて、イチローも人の子だったと親近感を持ったりしたが、やっぱりこれだけドラマチックな人はほかにいない」
長嶋が「実績を積み上げるのと、ファンの期待に応えるのとは違うんですよ」
大谷は、「人の子と神の子を行ったり来たり……」(笑い)
赤江珠緒が「遅れてのスタートになりましたが、今季も期待できる?」
長嶋は、「WBCのときは、引退という声もちらほら出てましたが、このひと振りで完全に払拭しましたね。どこまでいくのか」
「200本安打もありますしね」と大谷。
そう、これが次なる課題だ。にしても、ピート・ローズの4256本というのがいかに凄いかも、これで実感した。