「朝日襲撃」告白、「なんちゃって」で済むか 雑誌ジャーナリズム全体の危機

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某タレント店で出てくる料理は…

   さて、今週も、天皇・皇后の「ご成婚50周年」の特集が目につくが、そうしたものにほとんど関心がない私は、パラパラめくるだけ。

   ポストが大きく扱っている「30年仕えた女官が告白!美智子皇后『奥の真実』」は、タイトルは意味ありげだが、内容はそこそこ。

   大山鳴動してネズミ一匹も出なかった北朝鮮のテポドン騒動だったが、気になるのは、最近の金正日総書記の激ヤセぶりである。現代は、北朝鮮分析の第一人者、重村智計氏に、あの激ヤセ写真はダミーで、本物の金正日はとうに死んでいるとして、「4月9日に発表『金正日後継者の名前』」を緊急寄稿してもらっている。

   金正日に何人かの影武者がいることは事実であろう。重村氏は、本物が死に、そのダミーの金正日も、そろそろ病悪化ということで死んでもらう時期に来たから、あの激ヤセ写真を出したのだといい、北は次の時代へ入る準備を進めているのだとする。いまだに、黒いカーテンの奥がさっぱりわからない北朝鮮のこれからを見ていく上で、必要な一つの視点ではないか。

   現代は短期集中連載で、「裁判員制度と死刑」を始めたが、時宜を得た好企画である。

   軽い読み物だが、朝日の「美川憲一の鉄板焼き店で『偽装疑惑』!?」がおもしろい。美川が西麻布にプロデュースした鉄板焼きの店「みかわ」で出されるカレーは、スーパーで普通に売られている既成のカレールーを使い、自家製と謳っているケーキは「MEIDI―YA」から買ってきたものなのだそうだ。タレントたちが、次々に自分の名前を被した店をつくるが、成功した話をほとんど聞かない。 自分で厨房に立って、客に手渡しするほどの技術も情熱もないから、うまくいくはずはない。客のほうも、ミーハー気分で、料理よりも、タレントに会うことが目的だから、味は二の次になる。心して、タレント店だけには行くまいぞ。


元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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