例によって今年もブルブル震えながら、夜の代々木公園で恒例の女子花見会。
平日夜は人も少なく静かに花見が出来るとあって、ここ数年続けているのだが、今年の寒さは尋常でない。開始早々1人、また1人とトイレに行く始末。ビール持つ手を震わせながら、花見だから厚着していきたいけど、ダウンジャケットにジーンズインタイツで「ワタクシ今夜花見で~す!」アピール全開モードで会社には行けない、と女子発言が飛び出す。
女子花見会で完全防寒のツワモノ
しかし、1人余裕シャクシャクで酒を飲み続けるツワモノが1人。あれま、アパレル勤務で女子会きってのファッショニスタじゃない! 毛糸の手袋に帽子、おまけにロングダウンジャケットを着こんでの完全フル装備。いったいどうしたんだろう。
まさか、そのカッコで会社まで行ったの? と聞けば、そうだとあっさり認める。季節逆戻りファッションで会社に行けた理由を、ファッショニスタはカップ酒をチビチビやりながら教えてくれた。
数週間前、あるレセプションに出席した友人は、女性から圧倒的な支持を集める某女優Aさんと同席することになった。女優さんの名前を挙げただけで、女子会は狂喜乱舞! 「あのAさんと一緒に飲んだの!」。女子全員の好奇の眼差しを一身に受けて、友人はニヤリ。
憧れの女優を目の前に、ファッショニスタ魂は燃えたぎり、くまなくファッションチェックをしたそうだ。サングラスからセーター、パンツ、パンプスまで全てハイファッションブランドコーディネートにも関わらず、某女優はノーバブリーな雰囲気。
「ゆるいカンジで着てますけど、何か?」的な感じにシビレタ! と、ブランドのシーズンまで言い当てながら友人は熱弁をふるった。
「最近、体を冷やすことを何か?」
さて、ファッショニスタの彼女がなぜ厚着をヨシとしたのかに話を戻そう。ファッションチェック中、友人の目はある一点に注がれた。女優が穿いているローライズパンツから、ショッキングピンクの総レース見せTバックがっ!!
男性ならばここで別の興奮をするのだろうが、50歳を軽く超える女優が見せTバックを穿いていたことに友人は大感動。ウチの母親ならアリえない!!
50代Tバックに触発された友人は、さっそくその夜から下着はすべてTバックに変えた。不慣れなTバックにもなじみ始めた1週間後、悲劇が到来した。
腹痛が続き、会議にも出席できないほどにお腹を下したのだ。これはさすがにマズイ! とショーツに切り替えたところお腹の調子は回復。しかし悲劇はこれでは終わらない。数日後、今度は臀部と足の付け根に激痛が走った。ピリピリ刺すような痛みは次第に足全体に広がり、歩くことさえままならなくなった。たまらず駆け込んだ病院で言われたのは、「最近なにか、体を冷やすようなことありましたか?」の一言。
恐るべきTバックの呪い! この恐怖体験が元で、止むを得ずお婆ちゃんが泣いて喜びそうなあったかファッションにしているんだそうだ。「Tバックで体壊したなんて言えないし、仕事休めないじゃん! 30代になるとガタくるの早くてさ」と既に空のカップ酒を振りまわして力説する友人に、一同納得。
だがそれにしても、某女優はなぜ50代Tバックで体が冷えないのだろうか?
彼女には、ライフスタイル本を是非とも出版してほしいものだ。
モジョっこ