(C)DRAGONBALL:EVOLUTIONc 2008 Fox,Based on DRAGONBALL series by Akira.Toriyama.DRAGONBALL TM & c Bird Studio/Shueisha, Inc.
<DRAGONBALL EVOLUTION>気と呼ばれる不思議な力を操る高校生の悟空(ジャスティン・チャットウィン)は祖父の悟飯とともに拳法の修行をしながらひっそりと暮らしていた。そんな中2000年の眠りから覚めたピッコロ大魔王(ジェームズ・マースターズ)によって悟飯を殺された悟空は、優秀な発明家のブルマ(エミー・ロッサム)や気の達人である亀仙人(チョウ・ユンファ)と供に、7個そろえれば願いを叶えられるドラゴンボールを探す旅に出る。
数年前から都市伝説のように語られていた、世界的な人気漫画「ドラゴンボール」のハリウッドによる実写映画化。多くの推測や期待、そして不安をよびながらも今回ついに実写映画化が実現した。
悟空は周りの人との違いに戸惑い女の子に興味津々の、普通の高校生。こんな主人公のキャラクター設定からいって、原作とはかけ離れた映画になってしまうのではないかという不安を抱いていた人は少なくないのではないだろうか。しかしふたを開けてみれば、意外にも原作の設定を踏襲している部分が多い。
悟空の特徴的な髪型や、亀仙人のひょうひょうとしたエロジジィっぷりも小ネタ的に盛り込まれ、原作を知っている人の方がすんなりと作品世界に入れるようになっている。製作者は相当原作を読み込んでいるようで、アジア人の俳優を積極的に使うなど、なるべく漫画のイメージを守ろうとしている。
ストーリーとしては、シンプルな展開でテンポよく進んでいくので、原作も知っていればとても見やすい。ただあまりにシンプルすぎて、87分という短い上映時間もあって、結果的に薄い印象になっている。VFXを駆使した戦闘シーンなどはかなり見ごたえがあった。が、キャラクター設定も含めて、ストーリー展開なども、逆に原作にとらわれ過ぎずに作ってしまった方がもっと見ごたえがあったような気がする。
日本で世界最速公開されたということもあり、世界的な人気漫画といえども日本での興行成績はかなり重要視されているのだろう。今回の結果次第ではひょっとしたら続編なんかも……期待できるかもしれない。
ジャナ専 ぷー
オススメ度:☆☆