<テレビウォッチ>警察と協力して犯人を捕まえる『騙されたふり作戦』。これが奏功し今年に入って32人が逮捕されている。ところが、この作戦の裏をかいた新手の『振り込め詐欺』がはやくも登場した。
その手口とは、オレオレ詐欺とその犯人を追う警察官を装った2人組みによる巧妙なものだった。
74歳の女性のところへ二男を名乗る男から、「オレオレ……」と電話が。不審に思って「声が違うね」というと、プツンと切れた。
10分後、今度は「オレ、あきら。大学の先輩の連帯保証人になってしまって困っている400万円用意してくれないか」と。
振り込め詐欺に間違いないと感じた女性は二男の妻に連絡したところ、やはり「絶対にそんなことはない。おかしい」という返事だった。
ここで終われば、被害に遭わなくてめでたしだったのだが……犯人の巧妙な手口はこの後だった。
このすぐあと男の声で電話が。「私は警察の者です。先ほど振り込め詐欺犯から電話がかかっていたと思いますが、実は犯人が使っている携帯電話番号がわかっていて、その発信先があなたの家でした。
何とか犯人を逮捕したいので協力してほしい。犯人のいう通り騙されたふりをして、おびき出してほしいのです」
警察官のふりをした詐欺犯からの電話だったのだが、女性は本物の警察官と信じたという。そこへたまたま、騒ぎの渦中に尋ねてきた近所の人に事情を話しところ、ニセ警官の疑いが浮上……
警察署に連絡した結果、本物の警察官がきて「今度こそ本当の犯人に騙されたふりをして下さい」。
結局、金を取りにきた無職の山下敏彦容疑者(43)が詐欺未遂容疑で逮捕された。調べに山下容疑者は「人に頼まれ現金を受け取りに来ただけ」と供述しているという。
女優のかとうかず子が「メチャ滅茶、はやいスピードで進化してますね~」と唖然。司会の加藤が「撲滅するには、どうしたらいいでしょうかね~」と。
これに元裁判官の八代英輝は「見えない電話の先の相手は絶対に信用しないこと。見えている近くの誰かに相談することが大事です」と、注意を呼び掛けた。