ポスト小沢は誰なのか
現代は、小沢ウオッチャー松田賢弥記者が、小沢の「ゼネコン疑獄」の本丸は西松建設ではなく鹿島建設だとして、「小沢は民主党代表の座を辞すればすべてを失うことに繋がりかねないと脅えているのではないか」と、小沢辞任に否定的だが、これは少数意見のようだ。
ポストは、田中角栄、金丸信と連綿と続いてきた特捜部と小沢の対決は、常に小沢側が敗れてきたが、今回は、その最終戦である。また、5月から始まる「裁判員制度」に対して、政権奪取すれば、見直し、取り調べの全面可視化などを義務づけようとする民主党への反発が、法務・検察側にあり、それが決定的な対立になったのではないかとする。
3月24日に、公設秘書が起訴されることは間違いないようだが、民主党幹部は、「小沢代表は自分が代表を辞めることで、同じように献金を受けていた二階氏らを大臣辞任に追い込むような、自民党に痛撃を与える引き際を考えていると思う。(中略)総選挙を勝ち抜いて民主党政権ができた後に小沢は隠然たる影響力を残せる」と語る。
朝日も「3.24自爆テロ辞任」説である。新潮は、小沢周辺の人間模様をワイド風に描き、小沢がどう動くかには触れていないが、文春は、今回の「小沢ショック」が、解散総選挙にどう響くのかを、政治広報センターの宮川隆義社長に分析させている。
それによれば、どちらにしても自民党劣勢は変わらないが、民主党の単独過半数は不可能と読む。
注目候補、中川昭一、武部勤、久間章生、古賀誠、二階俊博には落選印がついた。
では、ポスト小沢は誰なのか。岡田克也副代表がダントツ本命で、菅直人代表代行が対抗、大穴は「ミスター年金」長妻昭というのが、週刊誌筋の見方のようだ。
私も、3月24日、秘書が起訴されれば、小沢は代表の座を辞すると読むが、一部にあるような、議員辞職はないと思う。なぜなら、田中角栄、金丸信など、議員バッジをはずした後の実力者の哀れを、小沢は身に沁みて知っているからである。