<テレビウォッチ>「麻生首相には著書が3冊あります」と笠井信輔が手に持った。「このうち2冊目の『とてつもない日本』がブックランキング1位になりました」。この現象には出版界もびっくりだが、「実は裏に仕掛けがありました」
なにしろ2年も前の出版で、紀伊国屋書店の売り上げでも、3月1日が3冊……8日が5冊という調子だったのに、9日が224冊、10日が272冊だ。「月単位で数冊だったものが、一気になくなったので、これは何かあったなと思いました」
3月10日のアマゾンのランキングでは、それまでの100位から一気に1位になった。出版元の新潮社も「とてつもない数字。10万部クラスのベストセラーが1日に売るような数字です。正直売れ行きが止まっていたんで、これが息を吹き返すなんて考えもしなかった」という。
秋葉原へいって若者に聞いてみると、「麻生さんの本、みんなで買おうっていう書き込みがあった」「買いましたよーとブログに写真を載せる人が沢山いた」という。
その書き込みとは、「麻生総理がマスコミや各所からバッシングを受け、支持率も低迷している今だからこそ著作購入を通して麻生首相支持を表明するイベントのスレです。決行日3月10日」というもの。
ネットには「麻生首相の本を買いました」「祭にのってみました」というのがずらり。カメラは、4冊購入した女性までつかまえた。「募金みたいなものですよね」というこの女性は、取材のディレクターに「本あげましょう。家にまだあるから」
専門家は、「自分の態度表明、意思表明になることを喜んでいる。サイトに写真を貼り付けて楽しんでる」
佐々木恭子は「不思議な心理状況ですよね。参加することが楽しいと」
笠井は「祭といってます、ネット上では」
小倉智昭が「新潮社が大増刷しても、祭が過ぎたら売れないのかな」
笠井は「今20万部近く売れてるんですが、増刷することになりそうです」と。アマゾンではこの朝もまだ1位。そして、5位には新刊の「自由と繁栄の弧」が入っていた。
笠井が「どうですか、こういう現象?」と聞かれた藤田朋子の答えがよかった。「他に楽しいことがないんでしょう」(笑い)
「覚えてますか」と笠井が「昨年のクリスマスに麻生首相に沢山のクリスマスカードが届いたというのがあった。あれも実は同様のイベントだったらしい」
小倉が「麻生さんの秘書が書き込んでるってことはないのかな?」(爆)
そういえばベストセラー連発の女性がいう秘訣が、ネットの活用だった。やってることは実質これとほとんど変わらないのでは?