6億円をポンと… 小室マジックは健在か

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   <テレビウォッチ>著作権のニセ譲渡話で5億円をだまし取ったとされる音楽プロデューサーの小室哲哉被告。その過程では、オリジナル曲を被害者にプレゼントして感激させたというが、人を動かす音楽のマジックはいまだ健在だった。

事件のおかげで関係が元に

   最近は一晩中ピアノを弾いて、約6億5000万円を引き出したというのだ。そのピアノの音色は、音楽会社エイベックス社長に昔を思い出させた。小室ミュージックが会社成長期の屋台骨だったことや、「この人は本当に音楽が好きなんだ」ということを――。社長は個人的に被害者への弁済金を肩代わりし、裁判では実刑回避を求めたという。

   これについて、雨降って地固まる的な、一種の美談と捉えるコメントは山口一臣・週刊朝日編集長から。「(小室は)民事での和解の金額を払えずに告訴された。民事の段階で、社長との関係が良ければ、(肩代わりしてもらって)事件にならなかったかもしれない。ただ、事件が起きたおかげで2人の関係が元に戻ったと言えるかもしれない」

   ただし、現実的にはカネを弁済しても被害者側は示談に応じてない。被害者の心を動かすものは、もはやピアノの音色ではなさそうだ。「示談が成立してないのは、今後執行猶予がつくかどうかのネックですからね」(ジャーナリスト・大谷昭宏)

文   ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト
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