<テレビウォッチ> 一部の市町村で支給が始まった定額給付金をめぐって、早くも不審な電話が相次いでおり、要注意と番組が取り上げた。
アンケート調査を装ったものから、市役所職員を装った支給代行、支給手数料の請求など、アノ手コノ手の詐欺グループが横行し始めている。その具体的手口とは?
今(3)月3日、新潟県長岡市の家に一本の電話が。主婦が出ると「こちら給付金アンケートです。長岡市のアンケート調査に1分間ご協力お願いします。プッシュボタンで『ハイ』は7番を、『イイエ』は8番を押してください」。で、次に質問が……
「家族の中で65歳以上の介護認定を受けている方いますか?」「現在住んでいる場所の交通の便は良いですか? 外出時にはバスに乗りますか?」「最後に、性別をお聞きします」など、定額給付金の支給とは無関係なものばかり。
一体、このアンケート調査を装った目的と何?
詐欺事件に詳しい宇都宮健児弁護士は「個人情報を入手するためと思います。家族構成を聴いて、振り込め詐欺グループが別の機会にこの情報を利用する。こうした情報を売買するグループもありますから……」
とくに、「外出時にバスを利用するか?」の情報を振り込め詐欺の手段に利用、自宅に引き返すのに時間がかかるのを見計らって窃盗を働く事件が埼玉県下で相次ぎ発生しているという。
さらに今月5日には北海道・函館市ではこんな手口も……
ある家に「函館市役所の民生部のものですが」と、『函館市』と書かれた腕章を巻いた男女が来訪。「身分証を預けていただければ給付金の手続きを代行して差し上げます」と。
応対に出た家の主人が、市に民生部という部署はないことを知っていて、問いただすと「4月にできる新しい部署です」と。
それでもおかしいと感じた主人が「市役所に連絡してから……」というと、そそくさと帰って行ったという。
宇都宮弁護士は「身分証は、消費者金融に悪用したり、振り込め詐欺の口座開設に使われる恐れがある。これから定額給付金を名乗る詐欺は広がる可能性があります。支払い方法などを良く調べておいた方がいい」と、警告する。
警察庁によると、こうした定額給付金に絡んだ不審な電話や訪問者は、全国13の都道府県で発生しているという。
テリー伊藤は「地域によって支給の方法が違うことも分かりづらくしている」と。しかも、地域によって支給時期に大幅なズレがあることも、詐欺グループにつけ入られる可能性が……。
コラムにストの勝谷誠彦も「彼ら詐欺グループはあらゆることを考えている。こうなると個人が防御しないと……」と。
どう防御するか……勝谷は、定額給付金に絡んで電話や訪問者があったら「信用しないこと。給付金を支給する地域の自治体に確認を取ってから対応すること」だと。