<テレビウォッチ> 横綱朝青龍がきのう(3月5日)、京都市内で珍しいことに挑戦した。なんと仏像のモデルになったのだ。熊本県玉名市の蓮華院誕生寺の南大門を飾る四天王の1体になるのだという。「こういうことはないので、緊張します」と横綱。
日本座敷でまわしひとつになってカメラにおさまったのだが、ポーズは、仏師の今村九十九が描いたデッサンに沿ったもの。これに、強い顔、怒り、優しい顔、ほほえみなど、表情を変えて撮る。
同寺の川原英照貫主は、朝青龍を選んだ理由を、「マスコミでは悪役みたいにいわれるが、素晴らしい人。茶目っ気はあるし、頭もいいし、感心しております」
また今村仏師も、「一口ではいえないいろんな面が入ってこそ一体の仏像になる。厳しさ、決断力、包容力、優しさ、いろんな面を織り込みたい」という。
撮影を終わって、「全身からオーラが出ている。現代の武人、武士」(川原貫主)、「最高のモデルですね」(今村仏師)と絶賛されて、横綱もご満悦だった。
そこで相撲レポーターの横野レイコが、現地熊本を訪ねてみると、建物はまだ土台作りの段階で、完成は2年後。門に向かって、左側に朝青龍モデルの像が、右にはなんと、白鵬がモデルの広目天立像が立つのだという。工房ではすでに制作中だった。こちらの方が一足早かったわけだ。
それはいいのだが、門が完成する2年後も横綱でいるかどうか。「いいですねぇ」「奉納の土俵入りを」「まあ、もっているか分からないけども」と笑う朝青龍。「あと3年は」の声に、「がんばります」
笠井信輔が、「像は高さ4メートルだそうです」
小倉智昭は、「雷門の仁王様みたいなものかと思ったが、優しい仏様になるんだろうか」
笠井は「関取で仏像になるのは初めてではないんです」という。北の湖がモデルの金剛力士像が、横浜の総持寺にある。ただ「15歳のときにモデルになった」と。
それじゃあ、やっぱり関取では初めてではないか。