突然地面が陥没! 「50年前」負の遺産が牙をむく

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「基金を予防のためにも」

   そもそも50年前に採掘に携わった事業者が今どこに存在しているか不明だし、個人の採掘もあったのだ……

   国谷キャスターの代わりに登板した森本健成キャスターが「大きな地震があると怖いですね~。一体どうすれば……」と。

   この問いに、御嵩町の廃坑を調査してきた早稲田大理工学部教授の濱田政則教授は次のように指摘した。

「国と自治体が責任をタライ回しにするのでなく、責任は国にもあるし、地域住民の安全を守る自治体にもある。情報公開は第1ステップ。将来の対策、方向性を併せて町民に説明する必要がある」

   東北、東海、西日本の12の県で鉱害復旧基金を設けているが、これは被害が出た場合に使われる。濱田教授はこの基金を予防のためにも使えるよう早急に拡充すべきだという。

   いつまでも、大規模な事故が起きなければピクリとも動かない役所では困るのだ。

モンブラン

<メモ:亜炭>亜炭は、石炭化度の低い低発熱量(1キログラム当たり3000~4000カロリー)の石炭の一種。地下数メートルのところでも採掘できたことから、50年以上も前、戦中戦後の燃料不足時代に国策として、地方で燃料として使われていた。宮城、山形、岐阜、愛知の亜炭田が昔から知られているが、国に残っている記録によると、実際の採掘場所は全国広範囲に渡り、106か所に及ぶ。
* NHKクローズアップ現代(2009年3月4日放送)
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