<テレビウォッチ> 出来心というには、人の意表をついた手の込んだ犯行にスタジオでは、「価値のあるモノは、盗まれる時代なんですね~」(弁護士の八代英輝)とタメ息がもれた……
果樹園からサクランボ、リンゴ、お寺から仏像、そして今度は……福岡県北九州市の動物園『到津の森公園』、100種類、500匹の動物がいる中から北米産のプレーリードッグ5匹が盗まれた。
飼育員が朝8時、獣舎に行ったところ、前夜カギをかけておいたドアが開き、窓ガラスが1枚割られ、中にいた9匹のプレーリードッグのうち5匹がいなくなっていた。残り4匹は避難し、難を逃れたらしい。
盗まれたのは、夫で3歳の「マル」、その妻で4歳の「ミラ」、娘で11か月の「ミライ」と「ミクリ」、上野動物園かやってきた年齢不詳の「チョビン」。
プレーリーは「草原」の意味で、鳴き声が犬に似ていることから「プレーリードッグ」。立って草を食べる可愛い仕草が人気だった。なかでも妻の「ミラ」は妊娠中。飼育担当者は、涙を流しながら「今日(27日)にも出産する予定で、楽しみにしてくれていたお客も多かった。かえしてほしい」と訴えている。
動物園の担当者によると、「動物が園の外に出ないよう柵を施してあるが、まさか園の外から入って動物を持ち去るとは想定していなかった。したがって監視カメラは設置してなかった」という。
犯人はなぜ、500匹のいる動物の中からプレーリードッグだけを持ち去ったのか?
プレーリードッグは、10数年前のブーム時には5万匹が輸入され、1匹2万円程度で買えた。
が、伝染病の恐れから2003年に輸入禁止になり、現在は国内で繁殖したもののみ販売が可能という。このため価格が高騰し、今では1匹50万円程度とか。
司会の加藤浩次が「転売してもすぐ足がつくのに……」に、テリー伊藤が「すぐに転売しないで、子供が生まれたらその子を転売すれば足はつかない」と。
八代英輝は「動物園から動物盗むなど考えられなかった。価値あるモノは盗まれるということですね、今の時代……」と嘆いた。