<テレビウォッチ>細心の注意が求められる不妊治療のはずなのに、これほど粗雑な作業だったとは……
香川県高松市で起きた別の女性患者の受精卵を移植したという医療ミスのことである。スタジオでは治療した医師(61)への批判が噴出した。
ミスがあったのは県立中央病院。昨2008年9月、体外受精の不妊治療を受けていた20代の女性患者に別の女性患者の受精卵を移植した可能性が高いことが発覚。妊娠していた女性患者は出産を断念し、人工中絶手術を受けたという。
なぜ別の女性患者の受精卵を移植するミスが起きたのか?
病院の説明では、通常はテーブルの上では治療対象である患者の受精卵が入ったシャーレ(容器)を置いて作業をする。しかし、この時はたまたま事前に同じ作業をしていた別の女性患者のシャーレをテーブルに置いたまま作業をし、手違いでこの別の女性患者の受精卵を移植した可能性が出てきたという。
ガラス製のシャーレのフタに色違いのシールを張って区別していたらしいが、これでは不十分で、フタを取ると見分けがつかなくなる。まの抜けたミスで、基本的な管理体制にも問題がある。
こうしたミスを防ぐため他の病院では「作業を同じ日には絶対やらないとか、作業のルートを変えてクロスしないようにする」など細心の注意をしているという。
医師がミスがあったのではと不審に思ったのは、女性患者が過去に妊娠に失敗しており、受精卵の成熟が十分でなかったはずなのに、今回は妊娠が順調だったことからという。
被害の女性患者は、「精神的、経済的苦痛を被った」として、慰謝料など約2000万円の支払いを県に求める訴えを2月10日高松地裁に起こした。
スタジオでは、テリー伊藤が「一度は妊娠して2週間目ですよ。もう一つ分からないのは、DNA鑑定ができたかもしれないのに何故やらなかったのか。もし自分の子供だったら大変なことですよ」と煽った。
確かに、それなら病院は2重のミスを犯したことになるが、弁護士の八代英輝が「受精卵が育たないとDNA鑑定はできないのでは……」と。
一方、女優のかとうかず子は、母親としての厳しい意見を。「彼女の受精卵はこんなはずじゃないというのも、すごく憶測で横柄。ドクターの気持ちが許せない」と怒った。
ミスした医師は、これまで同様の治療を数多く行っているベテランという。だとすると病院全体の管理体制が弛緩し、なれが蔓延していたのかも……