<テレビウォッチ>「ゴックンしていると思いますよ。けっこうゴックン、ゴックンかも……」司会の加藤浩次の大声で始まったのが、中川財務・金融相の「酩酊疑惑」続き。
番組は、2月16日の衆院財務金融委員会での中川大臣のはっきりしない釈明やその後の釈明会見を報じていたが、ゴックンしたのか、嗜む程度だったのかなどと、今さら追及しても埒があかない。
それよりもはっきりしているのは、100年に1度の経済危機を話し合う主要7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で、中川大臣がかぜ薬とお酒両方を飲んだこと。
かぜ薬には、注意書きに必ず「眠気が現れるので乗り物の運転はしないこと」。「服用後は飲酒しないこと」と書いてあり、大人なら誰でも知っている。
酒をセーブすべきだったのに、酒を拒否できなかった意地汚さが、世界中に恥を曝した結果になった。
精神科医の香山リカも「かぜ薬とお酒を一緒に飲めば、両方の効果が強く出てしまう。儀礼とはいっても飲酒行動そのものをコントロールできないこと自体が問題」と指摘した。
ただ、テリー伊藤のコメントとなると、例によってどういう意図があるのか今回も、叩かれている最中の相手を逆に異常なほど褒めた。
「彼は、将来の総理大臣候補ですよ。日本のことを真剣に考える人間ですよ。日本を守ってくれる人です。もしかしたら辞任するかもしれないが、本人が一番情けないと思っていると思います」
まさか、褒め殺しを企んでいるわけでもなさそうだが……
ところで「恥」と言えば……オバマ政権が1月20日に発足してまだ1か月もたたないのに米議会上・下院は13日、過去最大規模の景気対策法案を可決した。
比べて麻生政権は、発足して既に半年近くなのに、景気対策と言えば、全く効果が現れない第1次補正予算を通しただけ。これも世界にさらした「恥」。今回の「恥」の上塗りで「すすぐ」のはさらに遅れそうだ。