漢字検定ありがたがる学校 テリー「日本人はお人好しですよ」

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   <テレビウォッチ> 日を追うごとに不透明なカネの流れが明るみに出る財団法人『日本漢字能力検定協会』(本部・京都)。

受験者増加は悪くない

   「なぜ学校の試験ではダメなのかね~」。検定を持っていると受験の際に優遇されると聞いたテリー伊藤が鋭い疑問をぶつけた。

   確かに、突き詰めていくと不透明な金の流れに一役買っているのは、高校、短大、大学。それを容認してきた文科省ということになる。

   これまで明るみに出たのは、公益法人である協会の儲けた金が、大久保昇理事長と息子の副理事長が経営するファミリー企業へ不透明に流れていたこと。

   2006年から08年の3年間に、大久保理事長と息子の副理事長が経営する広告会社、出版会社、調査研究会社、情報処理会社の4社に66億5000万円が業務委託費として支払われていた。

   しかも、新聞情報によると、広告会社は経営実態がなく、協会職員が業務を行っていたという話もある。

   さらに協会が「資料館」にするためにと03年に6億7000万円で購入した4000平方メートルに敷地と日本家屋。京都市に届け出た用途は5年以上「住宅」のままになっている。

   一体、大久保昇理事長とはどういう男なのか。番組によると、松下電工の営業マンを脱サラ。不動産会社を立ち上げ、苦労してここまでになったらしい。

   第1回漢字検定をスタートさせたのは1975年。この時の受験生は670人だった。

   飛躍のきっかけをつかんだのは90年以降。文部省(当時)が財団法人として認定したことで、各学校が協会の漢字検定を持っていると入試の際に優遇するようになり、漢字ブームもあって右肩上がりに伸びていった。

   現在、漢字検定を優遇している学校は、なんと高校614校、短大161校、大学293校ある。

   司会の加藤浩次は「(検定を)受験する人が増加するのは何も悪いことじゃない。いいことですよ」と簡単にいうが……

   テリー伊藤は「日本人はお人好しですよ……。会社にしろ、学校にしろ、検定のお墨付きがあると入りやすいというのは、学校の試験じゃダメってことになる」と。

   教育費がかかり過ぎるというのが子を持つ親の最大の悩みだが、こともあろうに学校が、『国語』である漢字の検定を別途受験させ優遇するとは??

   頭のいい小学生も読める漢字がまともに読めない総理大臣を仰ぐ国ならではの『珍事』としか言いようがない。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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