今回の放送では、かつて「太田総理」の秘書としてレギュラー出演していた山本モナが復帰――ではなく、不倫騒動の謝罪のために緊急出演した(今後の出演は未定だという)。
モナが来ますよ出ますよ、と番組冒頭からほのめかし、その後で明言し、キャプションに載せ続けて、はや15分。いよいよ来るか――というその瞬間。「――と、その前に……」とナレーターが告げて、メイン企画のはずの小さな国会がはじまった。まるで大事の前の「お知らせ」のような軽い扱いである。
支持率20%以下「3か月」なら解散
主役の座をモナに奪われた格好の番組主役の太田光(爆笑問題)ソーリ。自ら提出したマニフェスト(法案)は「内閣支持率20%以下が3か月続いたら解散総選挙」であった。
ソーリはこの番組内でも、たびたび代議制、議院内閣制への素朴な疑問を表明してきた。いったん選挙で議員を選んだあと、議員が選んだ総理は何人も替わり、支持率は低迷状態で上がる気配なし。政治には、国民の支持不支持がもっとダイレクトに反映されるべきではないか。直接民主制にしたらどうか。せめて総理のリコールぐらいはできないものか。「国民がイヤだと思ってる総理を辞めさせるにはどうしたらいい!?」と考えた末に、このマニフェストが登場したらしい。
反対意見は、番組調べの「おもしろさ」支持率28%のふかわりょうに代表される。「大反対。人気取りの政治家ばかりになってしまわないか。支持率(調査)なんて禁止すべきだ」
そうこうして議論も煮詰まってきたころ、ソーリはトレードマークの額の青筋を太くして叫んだ。「要するに、『この政権もう無理だろ』って国民は思ってる。『顔も見たくねーよ!』って思ってるわけだから、引っ込んでくださいって話をしてるわけ」
さて、番組は予想される「選挙後の政界再編」にも言及した。「ソーリは民主党をどう思われますか」と議長役の古市幸子アナに聞かれ、「民主党ってのは今日初めて聞いた」とトボけたが、「自民党も民主党も全部解散してほしい。(党派をなくして)一人一人になってほしい」と、無党派ソーリらしく、一匹オオカミ個人主義を訴えていた。なお、法案は11対10の僅差で可決され、ついに本日の主役の出番となった。しかし、「男性不信」発言などで番組のボスこと政治コメンテーター、金美齢の不興を買ったため、レギュラー復帰は絶望と見られている。
ボンド柳生
*太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中(日本テレビ系)