十分「怪しかった」若麒麟 問われる協会検査の「品格」

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   <テレビウォッチ>土俵上のガッツポーズにもひけを取らない深刻な事件が発生した。十両力士の若麒麟が大麻取締法違反容疑で逮捕。番組の調べで、大麻吸引場所と見られるマンションには、複数の力士が出入りしていることがわかるなど、大麻渦がさらに広がりそうな気配である。

疑問ですね

   番組では、相撲協会の再発防止検討委員会などが昨2008年9月、十両以上の力士を対象に行った抜き打ち簡易大麻検査テストの『ずさんさ』にも、あらためて注目した。若麒麟は、2回の検査で陽性あるいはグレーゾーンの結果だったが、3回目で陰性が出たとして、シロと判断されていたのだ。

   「(若麒麟のように)擬陽性が疑われるなら、本試験をやるのが原則。確率的に、3回中2回(が擬陽性)なら、やるべきだった」(元厚労省・麻薬取締官)

   「精密検査に進まなかったのは疑問ですね」(ジャーナリスト・鳥越俊太郎)

   作家の吉永みち子は「そこに相撲協会の姿勢を感じる」という。日本の文化伝統、スモーの格式を知らない守らない、よそ者の一部特殊な外国人の仕業として抑えておき、協会を守りたかったのではないかと推論する。

   風邪を理由に検査を受けなかった力士がいることも判明済み。番組では国籍不明のその力士は、以後も検査を受けてないという。フツーのスポーツ界では、ドーピング検査忌避は陽性相当と判断されるはずだが、やはり日本の伝統と格式の象徴、スモーはスポーツとは異なるようだ。

   検査依頼主と実施機関が一緒に行った独立透明性の高そうな検査のなかで、なんらかの思惑が作用しなかったのか、その点も土俵上のマナー同様に、厳しく検討、検証されるべきなのかもだ。

文   ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト
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