<テレビウォッチ> 衆院本会議で田中真紀子議員が代表質問に立った。外交問題などの質問もあったが、ダイジェストで報じられるのは麻生首相に対する「所感」部分だけ。
「いつも仕立てのいい背広を着ているのだから、中身の方も即刻潔い引退を表明する方がダンディー」といった感じ。表舞台で発言する機会が少なく、たまっている『真紀子節』を吐きだしたかったのかもしれないが、いささか空回りの印象は否めなかった。
諸星裕(桜美林大学院教授)は「質問であるべきなのに空虚な、議論にならないお話が飛びかっている。あの場ではいろんな言葉で攻めるのはそれなりに意味があるのかもしれないけど、あとで議事録にしたときに読むとレベル低いなと思いますよ」と厳しい。
田渕久美子も「田中真紀子さんには同じ女として期待するところが大きいけれど、えーっ? こういうことかい、とガッカリする」と冷たい。
当然のように首相は「所感」部分は無視。質問だけに淡々と用意された原稿を棒読みして答弁。
ビデオを見ていた小倉智昭は「答弁の様子を見ると、麻生さんて強靭な精神の持ち主だ。あれだけ攻められて、これだけ支持率が低下して、毎日毎日メディアに叩かれて、今までの総理大臣なら入院とか辞めたいとか(言う)。本当は苦境に強いのかもしれませんよ」と強調した。
いずれにしても「熱い舌戦にはなっていない」(小倉)ことは確かだ。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト