首相「方針演説」は新聞記者向け? 鳥越「国民に訴える気ない」

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   <テレビウォッチ> 『週刊 永田町トリビア』今朝(1月28日)のテーマは、本日午後行われる麻生首相の『施政方針演説』。当然、オバマ大統領の就任演説を意識して選んだテーマだろうが、比較するのもかわいそう……

大統領制と議員内閣制の…

   まずはテレビ朝日コメンテーターの三反園訓が、その意味を解説した。

   施政方針演説は通常国会の時だけ行われる。一方、所信表明演説はそれ以外の臨時国会、特別国会の時に行う。「いずれも今後1年間こういうことを行いますよという、国民に約束する大事な演説。でも本会議場で眠っている議員もいる」(三反園)という。

   では、どういう作業手順で演説文が作られるのか。まず『短冊式』と呼ばれている、各省庁から演説に盛り込んで欲しい要求が出される。

   これらの要求を、各省庁から出向している内閣総務官が取捨選択。演説のタタキ台を作成する。

   最後に、首相や官房長官などが出席して『読会』と呼ばれる会議を開き、首相色をどう出すか検討、できた演説文が閣議決定で決まる。

   一方オバマの就任演説の場合、彗星のごとく現れた27歳のスピーチライターとオバマの2人3脚で昨2008年11月から練ってきたという。詳しいことは分からないが、日本と決定的に違うのは官僚が全面的に参画しているという話が聞こえてこないこと。

   日本の場合は、現役官僚の持ってきた要求文を出向の官僚がまとめタタキ台をつくるのだから、9割がた「官僚作品」。これでは、読む方は棒読みになり、聞く方も眠くなるのもやむを得ないか?

   もっともオバマ大統領の場合も、テレビ画像からは見えなかったが、『プロンプター』と呼ばれる演説文が書かれた『書見台』のようなものが左右に置かれていたという。

   左を見、右を見ながら演説。ジャ-ナリストの鳥越によると、「一見、聴衆の方を見ているように見えるが、実は『プロンプター』を見ている」のだとか。

   この説明に「そう簡単ではないですよ。字を読むことに集中しすぎてしまう」と三反園が反論したが……

   『プロンプター』を見ているとは感じさせない堂々たる演説は、よほど練習しているからできるのだろう。

   その違いを鳥越は「日本は、政治家が国民一人ひとりに伝えるという意識はない。目の前の新聞記者に話しているという感じ。大統領制と議院内閣制の違いか……」と。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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