アメリカのみならず、世界中の変革の期待を背負って誕生したオバマ政権。動画共有サイトのYouTube(ユーチューブ)にもオバマ旋風は強く吹き込んだ。就任演説の動画は優に再生数300万を超え、そのほかのオバマ関連動画が再生回数チャート上位にランクイン。皮肉にも、ワシントンを去るブッシュ全大統領はブーイングを浴びる動画でベストテン入り。
そんななか、近頃社会活動と連携したキャンペーンのCM動画を矢継ぎ早にユーチューブに公開する米スターバックスが、新たな動画を公開。以前に当探偵社で取り上げた(RED)キャンペーン動画も賛否両論を集めたが、今回の期間限定キャンペーン「I'm In!」のCM動画「Starbucks asks Are you in? Featuring MC Yogi.」も負けてない。公開から1週間足らずで90万以上再生を記録し、ユーチューブ視聴者の関心を集めている。
動画は「Are you in?(あなたは参加しますか?)」との問いかけではじまる。「みんなで協力し、強い絆を結ぼう」「草の根運動を広めよう」といった漠然としたメッセージがヒップホップサウンドに乗せて流れ、最後に具体的なキャンペーン内容が明らかになる。「5時間のボランティア活動をした人には、スターバックスが無料コーヒー一杯をもって讃えます」。
スターバックスの説明では、国民にnational service(国家的な奉仕)を求めるオバマ大統領の要請に応えるキャンペーンなのだという。テーマソングの作詞作曲、演奏はMC Yogi。大統領選時からオバマを支持する音楽やメッセージをネット上に公開してきた人物だ。
まさに機を見るに敏といったキャンペーンだが、コメント欄では「オバマブームへの便乗だ」「5時間のボランティア活動をたった一杯のコーヒーに換えるのか」といった批判の声が多くあり、動画への評価平均は2.5と低い。その一方で「こんなに評価が低いのはおかしい」「このメッセージをポジティブに捉えるべきだ」と評価するものも少なくない。
OP・コンチーネ