<テレビウォッチ>朝青龍がよもやの復活優勝を成し遂げた。むき出しの闘争心が印象に残る朝青龍だが、優勝を取り上げた番組で、やはり出てきたのが品格問題だった。
まず小木アナが、1月25日付の朝日新聞に掲載された『時時刻刻』の見出し『品格問題 協会及び腰』の記事を取り上げ、朝青龍が場所中に見せた品格に欠けるとされるシーンを紹介した。
相変わらずの『ダメ押し』連発、インターネットで「殺人予告」した脅迫男に『オレが殺してやる』発言、パンチ(?)を入れた相手に『ガン飛ばし』『空振りの左フック』と、そのときどきにスポーツ紙がつけた見出しには確かに品格ない言葉が躍っていたのだが……
続いて小木アナがスタジオに生出演した元横綱・曙に「けっこう(品格について)言われたことありました?」に、曙は「ダメ押しとかありましたよ。しかし、勝負がかかっている時はダメ押しぐらいの気持ちでいかないと復活しないんです」と。
タレントの松尾貴史も「ギスギスいじめるような状態にならない方がいい」と。
また、元NHKアナウンサーの宮川俊二は「土俵でのガッツポーズはやめてほしい」とはいうものの、「これだけお客さんが入って、視聴率も上がっているんですからね~」。朝青龍の個性を容認する雰囲気ができ、品格を求め過ぎる声にブレーキを。
ただ、作家の吉永みち子は「個人の試練を優勝で跳ね返した。ただ、ダメ押すぐらいの気持が、気持ちでおさまらないところが朝青龍にある。一方、協会の試練はまた別にいろいろある。盛り上がったからもういいやで、ウヤムヤにしては……」と、協会にくぎを刺した
最後にジャーナリストの鳥越が「朝青龍は日本人ではない。日本人がいうような礼儀正しい力士を演じる気はもともとない。僕はそれでいいんじゃないかと思う」で締めた。
朝青龍の闘志に比べ元気がなかったのは日本人力士。礼儀だ、品格だとあまり「型」にはめ過ぎると、面白くない相撲に……