<テレビウォッチ> 「朝青龍、帰ってきましたぁ」と、満面の笑みだ。14日間勝ちつづけても笑顔は見せなかった。それが千秋楽、白鵬に敗れ、優勝決定戦での劇的な勝利で、解き放たれた。ざんばらになったまげもよかった。
今場所は朝青龍劇場だった。場所前から「もう終わった」(中沢潔)、「1勝2敗で3日目に引退」(やくみつる)といわれ、「いつか負けるだろうと思ってみていた」「やっぱり強い」(ファン)と、日に日に盛り上がった。前売りは完売がつづき、テレビの視聴率も前場所より3.7%アップ。懸賞金は259本ふえて950本になった。
そして千秋楽で白鵬に負け、8年ぶりという横綱同士の優勝決定戦。静かに瞑目して待つ白鵬に対して、朝青龍はぶつかり、組み手と汗を流し続けた。白鵬には横綱の風格がただようが、朝青龍は気迫一本やりだった。
「だめだ」といっていた人たち。中沢は、「(白鵬に敗れて)ここで力尽きたかなと思ったが、朝青龍は組み手の稽古をしていた。経験の差。凄いの一言」。やくみつるは「負けて萎えちゃうのかなと思ったが、むしろあれで火がついちゃった」。舞の海も、「集中力ですね」
朝青龍本人がいってた。「深い穴から復活できて嬉しいです」「今場所は飲んでなかったんで、飲みたい」。そう、禁酒していたほど、「穴」は深かったのだ。気迫が違って当然だろう。
加藤浩次が「スポーツ紙は全部朝青龍ですね。今場所、これだけ盛り上がったのも、いつ負けるんだというのと、がんばって欲しいというのと……」
テリーも「負けを楽しむ人と、朝青龍に夢を託した人と」
ところが勝谷誠彦は、「見てません。バカ騒ぎ」とにべもない。「格闘技ならいいけれど、あのモンゴルの国旗を拡げるなんて……本人は悪気はないんだけれど」と、意外な反応。
加藤が、「あれは、悪くないでしょ」といっても、「それは加藤さんの見方。横綱の品格の問題」と。
テリーが、「品格はともかく、人生の生き方としては、朝青龍からは学ぶところがある。あのしたたかさ」。たしかに、「ビジネスのヒントになる」という人もいた。
ここでレポーターの海附雅美が、スポーツ紙のアンケート結果を紹介。
「朝青龍は復活したか?」半数近くがイエス。「品格はあるか?」7割がノー。「好きか嫌いか?」ほぼ半々、嫌いがやや多い。海附は、「実力はあるけれど、品格がなくて、嫌いとなってしまう」というのに、加藤がクレーム。「好きという人も同じくらいいる」
海附は、「嫌いだけど気になって見てしまうというパターン」
勝谷が「絶対に見ないよ」(爆笑)
テリーが「つぼにはまっちゃってる。加藤さんと勝谷さん、同じ枡席で見てもらいましょう」(笑い)