<テレビウォッチ>金総書記の後継者に3男の正雲の名が急浮上してきた。
韓国の聯合ニュースによると、「金総書記が今月8日、労働党組織指導部に故・高英姫夫人との間に生まれた3男の金正雲(キム・ジョンウン)を後継者に決定したと伝えた」という。
事実ならビッグニュース。番組が記事の真偽について取り上げた。
番組が記事を書いた聯合の記者に電話インタビュ―したが、記者によると「信憑性は高いと思っています。金総書記の体調が悪く、今後どうなるか分からない状況。準備するしかない」という。
後継者についてはこれまで、長男の正男(ジョンナム)や次男の正哲(ジョンチョル)も風評に上がっていた。
キャスターの赤江珠緒は、正雲について「謎に包まれた人物。どう捉えたらいいのでしょうかね」と。
そこで番組は簡単なプロフィールを。1984年1月8日生まれ。90年代にスイス・ベルンにある国際学校で学んでいる。その後、ピョンヤンに戻り、2002年から07年の間に金日成軍事総合大学に通っていた。身長172、3センチのガッチリした体格で、性格は荒くタフと言われている。
で、記事の真偽だが、金総書記は1974年に32歳になる直前で後継者に指名されている。正雲は7歳若いことになり、専門家の間では指導者として未熟、と疑問視する声もあるという。
番組に出演したコリア・リポートの辺真一編集長も「長男か次男と思っていたので驚きました。だからこそ(記事の)信憑性を検証する必要がある。『労働党指導部の課長以上の幹部を招集した』と伝えていることが事実なら1週間か10日の間に北から漏れてくるでしょう」と疑心暗鬼だ。
さらに辺編集長は「韓国のメディアが1週間前の北の極秘情報をキャッチできるか、ちょっと考えられない。昨年8月中旬に金総書記が倒れた情報も韓国情報部はキャッチできなかった」と。
ただ「信頼できますよ」という人物もいる。日本で唯一、正雲が7歳から18歳まで共に過ごした金総書記の元料理人、藤本健二。
藤本は「(このタイミングで決定したことについて)8日は正雲王子の誕生日。金総書記は筋目を大切にする人なので、信頼できます。正雲王子は金総書記にそっくりで、DNAを受け継いでいる。こんな話をガセ飛ばすようなことは絶対にしません」と断言する。
では、もし事実としたら……辺編集長は「当然、後見人がつくと考えられますね。金総書記の妹の夫、労働党行政部長と言われる人が金総書記の意向を察して後見人としてやられるのでは……」と。