通常フォーマットとしては年内最後(次週は証人喚問SP)となる今回。ゲストの辛口お笑い芸人、有吉弘行が時事的なマニフェストを持ち込んだ。その「年末・年度末の道路工事を禁止」法案には、太田光総理(爆笑問題)も「年末になると急に増える。渋滞がひどいよね」と諸手で大賛成。
「道路造ることで繁栄してきた面」も
予算消化のためのムダと思われても仕方ない工事もある、と自民党の平沢勝栄が認める状況の下、「基本、自転車」のお笑い芸人小島よしおは工事積極推進派。なぜなら、自転車だと路面の少しの凸凹でも影響がでる。クルマの渋滞なんてカンケーねえ(古or廃)から、どんどん補修工事やってくれというのだ。
と、ここで辛口芸人が突然に「バカ」発言を連発しだした。「バカみたいにさあ、街中でマウンテンバイクに乗ってるバカがいるじゃん」と有吉。「バカは余計だろ、謝れ!」と小島が激高するなか、「(マウンテンバイクなら)ガタガタの道のほうが楽しいだろ」との切り返しには、ソーリも手を叩いて大喜びである。
ところで、実際の統計では年末、年度末の工事は減っているという。平沢や元建設省で自民党議員の竹本直一らによると、東京都では年末の工事は原則禁止。ソーリの認識はどうも少し古かったようだ。しかし、「地方ではいまだに多い」(竹本)のはたしかであり、12月、3月の代りに11月、2月の工事が増えているという。
「3月にやると批判されるから、2月にやってごまかしてるだけ。そんなことでダマされない」と、いつになく舌鋒鋭く迫るは、番組秘書の田中裕二(爆笑問題)。ムダな道路工事がなくなっても、誰も困らない。地方自治体に道路をつくらせて、地方が必要なだけ造ればいい。「それで困るのは道路族議員の票集めじゃないですか」と気炎をあげる。
言論界のエースこと評論家の宮崎哲弥も田中と同意見だ。「中央の政治家は『オレがこの道路を持ってきた』と地元で威張りたいんですよ。地方に権限を渡すと、それができなくなっちゃう」
ソーリは締めくくりに「根本的な問題」に触れて、重々しく口を開いた。「建設業の就労者は630万。全産業の1割を占める。道路工事がなくなれば、失業者が増える」(佐藤昇・土建業者)という問題である。
「この国は道路を造ることで繁栄してきた側面がある」とソーリ。「それで食ってる奴のことも考えろってのは、わかるんだけど……その人たちを別のところに(シフトしていかないとダメだ)」。道路の目的はあくまで「通れる道路」であって、失業・雇用対策ではないとし、土建国家ニッポンからの脱却を訴えていた。
ボンド柳生
*太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中(日本テレビ系)