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<デスレース>失業率が上がり犯罪者が増加した2012年のアメリカでは、営利目的の民間企業によって刑務所が運営されていた。妻殺しの濡れ衣を着せられた元レーサーのエイムズは自由を賭け、囚人たちによって行われる死のカーレースに参加するのだった。
1975年に公開された名作B級映画「デスレース2000年」をリメイクした本作は、大陸を横断しながら死のレースを敢行する前作とは違い、囚人同士が武装車両で殺しあう様子を全世界に中継するという設定になっている。そのため、プロデューサーでもある所長は、視聴率を稼ぐために様々な演出を凝らしてくれる。セクシーな女性受刑者を助手席に乗せてナビゲートさせたり、コース上のマークを踏むことで武器が使えるようになったり、本当の視聴者である我々観客を楽しませてくれる。
そして一番の見所は、なんといっても超重量級の完全武装した車同士が猛スピードでぶつかり合う激しいレースシーンだ。やたらめったら撃ちまくる機関銃やロケット砲、火炎放射器によって鉄の塊が吹っ飛び、さらに人間もどんどん吹っ飛んでいく。映画の最後に「絶対に真似しないでください」という旨の注意が出てくるが、命が惜しい人間なら誰も真似をしようとは思わないだろう。
エイムズの妻を殺した真犯人探しというサスペンス要素も組み込まれているが、それぞれのレースに見せ場を作っており、その迫力に圧倒されているとあっというまに時間が過ぎていく。エンディングも割とすっきりとした終わり方で、アクションエンターテイメントとしては申し分がない。だが、あまりにも人間がむごい死に方をしすぎるので、心臓の弱い人は見に行かないほうがいいだろう。
ジャナ専 ぷー(JJC漫画研究会部長)
オススメ度:☆☆☆☆