<テレビウォッチ>「全国学力テストで2年連続の低迷にあえぐ大阪府ですが、これを打破しようと打ち出した策が……」。番組がこう切り出して、大阪府が決めた児童・生徒の学校内への携帯電話持ち込み禁止を取り上げた。
大阪府が打ち出したのは、政令指定都市(大阪、堺両市)を除く公立小中学校の児童生徒による携帯電話の学校への原則持ち込み禁止と府立高校での校内での携帯電話使用禁止。
橋下知事も昨日(12月3日)の記者会見で「私からのメッセージですが、携帯電話は学校に必要ない。携帯電話から離れて、ゆっくりと自分の時間を有効に使ってもらいたい」と訴えた。
集中力低下もあるだろうが、何より学校裏サイトへの書き込みによるいじめの多発、出会い系サイトや闇サイトへのアクセスなどで事件に発展するケースが絶えない。
今回の橋下府政は、そうした弊害防止も含めて、不必要な学校内での携帯電話禁止に先鞭をつけた大英断と思うのだが、大阪府が打ち出した理由として番組はストレートに「学力低下」に結び付けた。
その根拠として番組は大阪府教育委員会が行った実態把握調査の結果を。
それによると、携帯電話を所持している中学生は51%、うち6人に1人が毎日3時間以上利用。高校1年生になると91%が所持し、3人に1人が3時間以上利用という。
番組では「(携帯電話の)依存が強い子供ほど家での学習時間が短という結果が出た」のだと。
確かに、過度な利用は学習への影響もあるだろうが、大阪府の「学力低下問題」だけに矮小化したのが気になる。
作家の江上剛が、番組に対する皮肉かどうか分からないが「僕の子供の時はテレビを3時間以上見ていましたよ」。
作家の落合恵子が「学力ってなんですかね~。学校の成績が上がることが子供にとって幸せなのか……」。
さらに江上が「基礎的なことがね~。大阪の人はそろばんできなければダメです」とキツーイ皮肉を。