<テレビウォッチ>「麻生政権がまたまた迷走し始めました」と笠井信輔が『得もりボード』の説明に入る。かつて小泉政権が打ち出した骨太の方針を「ダイエット路線」に、これから政府与党が進めようとする財政出動を「メタボ路線」に例えた解説のできはいま一つ。
たとえば、笹川尭総務会長から「麻生政権を全面的に支持するかわりにチェンジを」と『あいくち』を突きつけられた麻生総理の対応ぶりがスッキリと伝わってこなかった。が、どうやら予算の「シーリング」を維持しつつ、たばこ税や埋蔵金など、別枠による財政出動で景気対策を行いたいというのが総理の腹で、これに政府与党の構造改革派、財政出動派の両方から批判が起こっていることはわかった。選挙の顔を期待されながら支持率が低下して解散権も封じられ、リーダーシップもとれない総理が、足元を見られているのである。
小倉智昭が「小泉さんが高い支持率を得ていたのは骨太の方針を国民がある程度、理解していたから。世界的状況が変わったときにどうするのかが政治の手腕」と言うと、岩上安身は「大きな政策転換という話のときには右から左に適当にやってもらっては困る。誰は構造改革を守るか、誰は財政出動をやるとかハタを上げて選挙をやって信を問うてほしい」と応じ、さらに「これがきっかけで自民党が割れる可能性がある。注目です。新党結成となると、政党助成金の期限は1月1日なのでこの1か月が勝負」と続けた。
政策も政局も混迷の度を深めて、永田町にとっては慌しい師走になりそうだ。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト