<テレビウォッチ>『ストーカー判事』の弾劾裁判が昨日(12月3日)開かれた。部下の女性に16通の『セクハラ』的メールを送った、ストーカー規制法違反で今年(2008年)5月逮捕され、8月に執行猶予付きの有罪が確定した下山芳晴判事(55)の、裁判官としての資格を問うものである。
有罪確定の時点で辞職してもよさそうに思うが、裁判官は簡単には辞められないらしい。憲法でその独立した身分が保障されているからで、下山判事自身も「制度上、辞職できず、公務員の兼務規定があるので新しい仕事に就くこともできない」と述べたと伝えられる。
さらに、弾劾裁判自体、もっと早く開かれるはずだったが、吹きまくる解散風のため裁判員、訴追委員を務める国会議員たちの腰が落ち着かず、先送りされていた。そのため、この間の報酬7か月分(報告した森本さやかによると計590万1000円)が支払われ、冬のボーナスも出されるという。下山判事は公判で「返還したい気持ちはあるが、現実問題として、できない」と語ったという。
「自発的に辞められないの?」と、小倉智昭、佐々木恭子が口を揃える。森本が「弾劾裁判を経ないと辞められないんです」と答えると、小倉は「一身上の都合では辞職できるの?」。「できます。たとえば、病気になって、やりたくても続けられないようなときは、司法の中で決定が出されるそうです……ふしぎな仕組みがいろいろあります」と森本。
小倉は「国民感情として、あまりいい思いはしないね」と納得できない様子。確かに、逮捕、有罪確定も一身上の都合といえなくもない気はする。
12月24日に下される判決で罷免が決まれば、そこで晴れて辞められる。