<テレビウォッチ>「不思議な事件だね」と司会のみのもんた。宮城県名取市の名取川河川敷で12月1日朝、判明した一家心中事件のことだ。3列シートの乗用車に夫、妻、3人の子供が座っていて、車内には練炭があった。
5人の死因は一酸化中毒だったが、夫だけは頭蓋骨骨折、くも膜下出血が見られた。これが第一の不思議なのだが、警察によれば、すでにほぼ解明済みだそうだ。妻が夫をクルマではねた後、クルマに乗せ、子供たちをピックアップして、心中を図ったとにらんでいる。
しかし、「さらに(不思議なのは……)」「さらに」と連呼するのは、井上貴博・TBS取材キャスター。ボードを手にして第二の謎に注意を促す。「こちらの3人の子供の年齢にご注目ください」との言い方は、まるでみのが○○健康法の3つのポイントをプレゼンしているかのようだ。
子供たちは20歳短大生を筆頭に、16歳の高校生、11歳の小学生。分別ある年頃の3人が「なぜ(心中に)応じたのか、加わったのか」。井上の真意はともかく、これでは彼らが自由意志で心中に参加したのを前提にして、その理由を訝(いぶか)しんでるように聞こえる。
これにはTBSで先輩格と見られる蓮見孝之アナがあわてた様子で横槍を入れる。「応じたというか、応じざるをえなかったのか、そのへんはわからないですね」
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト