<テレビウォッチ>このところお疲れなのか、麻生首相のスピーチで草稿の読み違えがやたら目立つ。いじわる「朝ズバッ!」は、これを克明に拾って見せた。なるほどひどい。
おととい(11月12日)、日中親善の集いで母校学習院大学を訪れた首相は、スピーチでこういった。
「これだけハンザツに首脳が往来したのは日中関係史上例がありません」
「四川省で発生した大震災、こうしたミゾウユウの自然災害……」
先週金曜日の参院本会議でも
「村山談話というものは基本的にフシュウをしてまいります」
また、定額給付金など追加経済対策を発表したときにも
「規模は約2兆円。ヨウサイは今後詰めてまいりますが……」
いずれも草稿にあった漢字の読み違え。もうお分かりだろう。カタカナ部分は正しくは、「頻繁(ひんぱん)」「未曾有(みぞう)」「踏襲(とうしゅう)」「詳細(しょうさい)」だ。
悪のり「朝ズバッ!」はこれを持って街へ出る。渋谷で20人にきいたところ、正しく読んだのは、順に20人、7人、9人、15人だった。
その街の声がいい。「麻生さんの見方が変わるかもしれない。言ってることもひんぱんに変わるとか、人間性がクエスチョン」(60代主婦)、「漢字が読めなくても、国民の雰囲気を読める総理になってほしい」(20代会社員)。
同士からは、「間違えて覚えちゃってると、インプットしてもひょっと出るもの」(河村官房長官)、「初めからカナをきちっとふってもらった方がいい。万一間違うと申し訳ないからボクはそう頼みますよ」(笹川総務会長)なんて声が。
ぶら下がりで記者にきかれた当のご本人は、「そうですか。単なる読み違えもしくは勘違い」とぶ然。ビデオにスタジオも失笑だ。
吉川美代子が、「ブッシュさんもずいぶん読み違いがあるようですよ」。
みのもんたは、「女性がいってました。漢字は読み違えても国民の気持ちを……って。名言ですよね」
これらの単語、マンガの本にはでてこないからね。