『今夜9時半 渋谷に集合!(^O^)』
キタ! キタ! 久々の女子会召集メール。アラサー喪女にとって心のヒアルロン酸になる女子トーク会。私が到着した時には、既に話が盛り上がっている様子。
「どんな子供見てもカワイイ~! て言う女いるじゃない。私全然思わない」
「確かに。ホントにカワイイ子供以外、ほとんどはただのガキじゃない?」
「あ~、自分が子供育てられないような気になってきた」
「いや、その前に結婚があるでしょ。相手いてからの子供だからさ」
「だけど、私が子供欲しくないって事前に分かってたら、男はどうよ?」
「まあね~。……あ、この蒸し鶏美味しいよ! ちょっと食べてみ」
「ヤメテヤメテ! リアルシンデレラ話!」
女の話題は尽きない。そして、突然に話題が変わる。
先程まで子供の話をしていたかと思うと……
「高校時代の友達が結婚するじゃない。相手の男、びんぼっちゃまみたいな顔してんのにさ、実はかなりの高給取りでスゴイ男なんだよ」
「あんた会って、いけすかない性格の40ぐらいの再婚男って言ってた人?」
「うん。まぁ、それはもうどうでもいいの。だって、びんぼっちゃまホントすごいの。婚約指輪はハリーだし、旅行とかもお金の使い方が全然違うらしいの。友達も金銭感覚が変になってきててさ」「しかもね! 彼が今度パリに異動になって、新婚生活はパリでスタートなんだって~。夢のようなオハナシ~」
「イヤ~! そんな話、聞きたくな~い!」
「ヤメテヤメテ! リアルシンデレラ話! 自分がみじめになる」
「そんな相手、どうやったら私たちも手に入れることが出来んのさ!」
「はぁぁぁぁぁ~」
「男はどっち選ぶ?」
ここで一同、タバコに火をつける。
「私、お見合いでもしてみようと思う。親にも意欲があること伝える」
「ついにキタ! お見合い!」
「まだちょっと30歳じゃ早くな~い?」
「お見合いって、最終手段じゃない。今は34~38歳が女の平均年齢だって」
「ゲゲっ!そしたらまだ30歳の方がいいよね」
「30歳の低賃金労働の私たちと、36歳でバリバリで酸いも甘いも知り尽くした女だったら、どっち選ぶ?」
「30さーい!」ここで女一同、再び乾杯!
「んでしょ! 男だって30歳の女の方がまだマシとか思うんじゃない?」
「おっぱいとか、しぼみ始める前の女がイイに決まってるもの」
「そりゃそうだ! でも、びんぼっちゃまみたいな男いるのかな~」
「……」
今回私たちが悟ったもの。びんぼっちゃまでも何でも手に入れるためにしなくてはならないこと。禁煙禁酒。
まずはここから始めて、第一印象だけでも誤魔化すことが使命になりそうだ。
モジョっこ