新聞は「民主小沢」に甘いか 今週雑誌が伝えた「情報」

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「判断材料提供」の役割忘れるな

   解散時期を弄び、景気対策を選挙対策にすり替える「ひょっとこ総理」へ「日刊ゲンダイ」のように、激しく怒りをぶつけてほしいものだ。大橋巨泉氏が、現代の連載コラムでこう書いている。「したたかな麻生は北朝鮮の金正日に似ている。金が『核』をカードに、超大国アメリカを操って来たように、麻生は『解散』をチラつかせては、民主党をひきずり廻しているのだ。(中略)総理の座を楽しんでいる麻生に『国民』を見る視線はない」。その通りである。

   新聞には「小沢タブー」があるといわれる。何としても、次の総選挙で自民党を政権から引きずり降ろすために、小沢についての悪いことは書かないというのだ。次期総理になるかもしれない人物のことを書かないことなど論外だが、麻生に比べて、小沢情報が少ないことは雑誌も同じだ。わずかに、田原総一朗氏が朝日で、小沢の健康問題に不安があるため、選挙前に代表を辞任する可能性について触れ、「その場合の民主党のあり方が話し合われている」と推測している。

   また、松田賢弥氏が現代で、「小沢一郎の金脈を撃つ」を連載し、小沢が選挙区を替えるのは、小沢の下にいて、彼の裏の部分を知り尽くしている元秘書が、次の総選挙で、同じ選挙区から民主党候補として立候補するためだと書いている。「政権交代」は必要だと思うが、小沢民主党が、国民本位の政策を実現してくれるのかどうか。それを判断する情報を、メディアは提供する役割を担っていることを、忘れてはならない。

 

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)ほか

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