<テレビウォッチ>第44代のアメリカ大統領の座を圧勝で獲得、初の黒人という歴史を開いたバラク・オバマ上院議員(47)の勝利宣言は、シカゴ市内の特設会場で行われた。集まったのはなんと24万人。それにふさわしい第一声だった。
「若者、高齢者、金持ち、貧しい人、民主党員、共和党員、白人、黒人、ヒスパニック、アジア人、先住アメリカン、ゲイ……みんなが出した答えだ。人民の人民による人民のための政治という言葉が地上から消えていないことを証明した。みなさんの勝利です」
草稿なしで16分44秒にわたった勝利宣言で、オバマ上院議員は選挙戦のキャッチフレーズだった「yes we can」を10回、「change」を6回口にした。
そしてさらに「私を支持しない人たち、今夜票は頂けなかったが、みなさんの主張は聞こえています。みなさんの助けも必要です。わたしはあなた方の大統領でもあるのです」
もともと演説のうまさは抜群だったが、歴史的な日にふさわしい演説だった。
しかし、アメリカの歴史に常につきまとう影がある。だれもが心配するのは暗殺だ。この日の演壇にはこれまでにないものが登場した。高層ビルからの狙撃を防ぐ防弾ガラスのフェンス。厚さ6センチ、高さ3メートル、幅5メートル、重さ2.5トンというのが2つ、正面前方の左右に置かれた。
真正面には巨大なテントがあって見通しがきかない。後は安全ということで、こうなったらしいが、警備費用は200万ドルだったという。これまでもオバマ上院議員には現職大統領並みの警備がついていたのだが、これからもずっと続くのだろうか。
みのもんたは、「人種問題がずっと壁になってきた国ですからね」
高木美也子は、「生まれた年にはまだ、異人種間の結婚が重罪だった時代でしょう。それが大統領になるなんて、すごいことですよ」
みのは、「アメリカ国民が何を求めていたかわかりますね」
嶌信彦も、「表面的には差別がなくなってはいたが、最後の『ひとつのアメリカ』のキャッチフレーズが効いた」といった。
ブッシュ大統領までが、「生きているうちにこの日(黒人大統領誕生)を迎えようとは思わなかった」といった。テレビドラマにはとっくに登場してたのにね。