「ぬれぎぬ史観」の自衛隊幹部 「憂国の士」か「勉強不足」か

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   <テレビウォッチ> 「日本の侵略はぬれぎぬ」という論文を書いて更迭された田母神俊雄・空自幕僚長(60)が、昨日(11月3日)夜の会見でも持論を展開した。「国家、国民のために信念に基づいて書いたもの。自ら辞表の提出はしておりません」。懲戒手続きにも応じなかったため、昨日づけで定年とされた。

   会見での発言の主旨は、「日本は侵略国家ではない。戦後教育による侵略国家という呪縛が、国民の自信を喪失させ、自衛隊の士気を低下させ、国家安全保障体制を損ねている」というもの。さらに、「これくらいのことを言えないのでは、自由民主主義の国とはいえない。政府見解に反論できないのなら北朝鮮と同じ」「偏っているとは思わない。政府見解(村山談話)こそ検証されるべき」

   まあ、いいもいったり。文科省がまともに近代史を教えない状況で、戦争を知らない世代が近現代史を学ぶには、自分で本を読むか、話を聞くしかない。この男は、いったいどんな本を読んで、誰の話を聞いて育ったのか。

   みのもんたは、「こういう立場の人間がこういうことをいうとは、非常に危険なものを感じますよね」「歴史的事実をきちんと把握できない国民は滅びる」と、大上段だ。

   与良正男は、「自衛隊の士気が低いといっている。逆に言うと、彼のような考えに立てば士気があがるといってる」。「冗談じゃない」とみの。

   与良はさらに、「村山談話は歴代の首相も支持しているもの。それに従わないというのは、シビリアンコントロールの観点からも恐ろしいことですよ。国会できいてみたらいい」

   ここで突然、小室哲哉の動静が割り込んだ。ヘリから写した黒い車の映像をおって、ああだこうだ。

   話が戻って与良は、「戦後教育が悪い。自虐史観だといってる。反省することがなんで自虐なんだろう。60年間戦争をしなかったことは誇りに思っていい」。

   みのは、「この人は、23年生まれ。戦地にいったことも第一線に出たこともない。そういう感覚でものを言われたらたまらない」

   与良は、「侵略だけじゃなくて、何人を犠牲にしたか。また中国・満州に何人を放ってきたか。先に逃げ出した軍人も多かった。もう一回知る必要がある」

   みのは、「南方へいってごらんなさい。沖縄でもグアムでもサイパンでさえ、まだ兵隊さんの遺骨が残っている。そういうことを考えると、バカヤロといいたくなる。はっきりいいますけど、あたくし。一回このスタジオに来てじっくり話してみたいですね」

   で、間髪を入れず「さあ、間もなく地検前に到着する小室哲哉さんなんですがぁ……」と、なんとも落ち着かない展開。

   ちなみに、田母神・前空幕長の退職金は6000万円だそうだ。何とも割り切れない。

文   ヤンヤン
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