<テレビウォッチ>「今回はサービスしておくが、3年後にはガッポリ返してもらうよ」。
麻生首相が昨日(10月30日)、首相官邸で発表した「新総合経済対策」の中身は、簡単に言うとこんなところか。
「考えられる限りの大胆な対策としてまとめた」(麻生首相)というその中身の主なものは……
2兆円の定額給付金と高速道路利用料金大幅引き下げ。夫婦・子供2人の4人家族で約6万円を直接支給するほか、高速道路は「休日はどこまで行っても1000円以下」(麻生首相)という。
果たしてこの「サービス」で、深刻さを増す景気後退にブレーキがかかるのか? 「焼け石に水。期待はできない」とする声が圧倒的なのだが……
首相は、この「飴玉」を発表した後、「大胆な行政改革を行った後、経済状況を見た上で、3年後には消費税率の引き上げをお願いしたいと考えています」と、痛ーい「鞭」を。
「それなら給付金などいらないよ。この時期に消費税率など言ってくれるな」。そんな悲痛な叫び声が聞こえてくるようで、新総合経済対策の景気への効果はこの発言で限りなくゼロに近くなったかも……
ただ、小倉キャスターは違っていた。「いずれは選挙をやらねばならない。その選挙の前に、皆逃げていた消費税率のアップを言ったというのは評価できる」と。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト