太陽電池「技術優位」の日本 世界市場で出遅れる訳

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日本企業も動く

   追い上げは急だ。3年前新規参入したインドの「モーザーベア社」は、もとはDVDのメーカーだったが、未経験の太陽電池に3年間で3000億円以上を投資、一大メーカーに。近く稼働する新工場は、米メーカーから丸ごとノウハウを買った。機械一式100億円、技術者100人を海外から集めた。資金力と早さで、他を圧倒した。

   ラトゥル・プリ社長は36歳だが、「太陽電池の将来性は50兆円規模だ。さらに投資して2年後には世界トップ3になる」と断言する。

   日本企業も動いている。昭和シェル石油は昨2007年、宮崎に太陽電池工場を建設すると発表。ヨーロッパや国内販売を目指す。今後1000億円を投じ、5年以内に経営の柱にしたいという。「石油は横ばいからやがて減る」(新美春之会長)と。

   半世紀の実績があるシャープは、新たな戦略を打ち出した。自ら発電所を建設して電力会社になろうというのだ。まずはイタリアで、また、関西電力との協力で大阪に。町田勝彦会長は、「太陽電池は油、工場は油田」だという。

   技術はトップにありながら、世界市場での「出遅れ感」が気になる。社会全体が太陽電池の将来性をどれだけ認識しているか、もあるかもしれない。

ヤンヤン

NHKクローズアップ現代(2008年10月22日放送)

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