<テレビウォッチ>自転車に乗った3歳の男児を300メートル引きずったまま逃げ、大怪我を負わせた男が10月19日、ひき逃げと自動車運転過失傷害の疑いで逮捕された。
ひき逃げ事件は重罪だが、この事件は幼児を子供用自転車に乗せ外出する母親にも、子供の安全に十分気配りをするよう警鐘を鳴らしている。
逮捕されたのは、福岡県那珂川町の会社員梶原浩二容疑者(30)。事件があったのは18日15時前、那珂川町の国道交差点で。
青信号の横断歩道を母親と姉の後について、自転車で渡ろうとしていた男児を右折してきた梶原容疑者のワゴン車がはねた。
ワゴン車は、男児が乗った自転車ごと引きずったまま、約300メートル走ったところで男児を放し、さらに900メートルも自転車を引きずって走り、そのまま逃げた。
目撃情報から翌19日、自転車が放置されていた近くに住む容疑者のワゴン車が見つかり、犯行が発覚した。
男児は肺に穴があく重傷を負ったものの、奇跡的に命は助かったが、一方梶原容疑者は「自転車とぶつかったのは知っていたが、子供をひいた覚えはない」と、否認しているという。
自転車とぶつかったのが分かれば、車を停止させて確認を取るのがドライバーの義務。言い訳でしかない。しかも梶原容疑者の父親の話もいただけない。
インタビューで容疑者の父親はまず「家族は憔悴しきっている」と身内の話。リポーターに「被害者に対し、おっしゃることないですか?」と催促されて「かわいそうというか、何というか……。向こうが会ってくれないんですよ」、では??
ところで、街中で、母親の自転車の後を子供用自転車に乗った幼児がわき目も振らずに追いかける姿がいたるところで目に付く。
大人用の自転車はどうしても先に進むことになり、しかも乗っている母親は前を見て走るために、後から来る子供には注意が行き届かない。また、相変わらず夜間、親子そろって無灯火というケースもある。
この事件は、そんな母親たちへの警鐘でもある。キャスターの小倉も「小さい自転車は見落とされがち。小さい自転車と一緒に横断歩道を渡る場合は、気をつけてあげないと……」と呼び掛けている。